レゾナック インタビュー1:二社の強みを融合させ、化学の力で社会を変える!

株式会社レゾナック
モノづくり改革推進部 グローバル改善推進グループ 国内業務推進チーム プロフェッショナル
古室 松美(こむろ しょうみ)様に、「生産革新プロフェッショナルコース」受講の背景やご活用についてお伺いしました。

(※以降敬称略、所属・役職は2024年4月16日時点)

二社の強みを融合させ、化学の力で社会を変える!

国部:
はじめに、御社について教えてください。

古室:
弊社は昭和電工株式会社と昭和電工マテリアルズ株式会社(旧日立化成株式会社)が統合し2023年1月1日に誕生しました。2つの化学会社がそれぞれ保有していた「混ぜる」「作る」「考える」という3つの化学の融合により、市場に幅広い機能を提供し続ける企業活動が特徴です。

国部:
どのような事業・製品を提供されていますか?

古室:
半導体・電子材料を主とし、それら以外にもモビリティ、イノベーション材料、ケミカル製品などの多様な製品を提供しています。最終プロダクトではないため、一般消費者にはイメージしづらいかもしれませんが、身近なところではスマートフォンの中に弊社の製品が数多く使われています。

国部:
社名の由来にはどのような背景があるのですか?

古室:
RESONACは、「RESONATE:共鳴する・響き渡る」と、「CHEMISTRYの “C”」の組み合わせから生まれました。「共創型化学会社」として化学の力で社会を変える大きな動きを創り出していきたいという強い想いが込められています。

国部:
御社の事業・製品と理念が融合した社名なのですね。現在、何カ所ほどの拠点があるのですか?

古室:
国内が25拠点、海外が83拠点あります。国内と海外の従業員比率はおよそ半々です。売上は国内が44%、海外が56%です。

国部:
古室さんのご経歴や現在のお役割を教えてください。

古室:
私は、ものづくり改革推進部 グローバル改善推進グループに所属しています。IEを活用した現場改善の支援や、改善活動を自走・伴走できるような人材の育成を担っています。
キャリアのスタートは生産技術でした。その後約30年以上基本的に生産技術畑を歩んでいます。IEに関わる作業改善やもう少し範囲の広い流し方の改善、またはシステム・設備導入など、比較的現場に近い業務を担当してきました。

国部:
海外事業所の支援も担当してこられたのですか?

古室:
はい。コマンド活動と呼びますが、IE技術を活用して現地の困りごとを分析し、その分析結果から改善のアイデアを創出し提案する支援を行っていました。

国部:
是非詳しく教えてください。

古室:
従来は私自身が海外事業所へ赴き、現地の工場で実際にストップウォッチを用いたワークサンプリングを行っていました。また現地のニーズがあれば、人材育成の側面から、作業分析の担当者や分析を覚えてもらうべき人と共に改善を進めていました。

国部:
今はまた違った方策を取られているのですか?

古室:
IT・IoT技術の進展により、昨今は海外の工場と国内のマザー工場をオンラインで繋ぎ、現地の困りごとを解決し得るマザー工場の改善事例や設備の姿を橋渡ししています。
加えて、オンライン会議で現地から改善活動の進捗状況を報告してもらい、称賛したりコメントを送ったりしながら海外メンバーのモチベーション向上や改善活動のスキルアップを図るべく支援しています。

国部:
全社的なIE改善を支援するメンバーは何名ほどいらっしゃるのですか?

古室:
IE知識を持つ人材は現場にもいますが、私の所属する組織でIEチームとして実際にIEを活用した改善をサポートしているのは約6名です。

国部:
少数精鋭ですね。やはりベテランの方が中心となりますか?

古室:
実は中堅から若手で構成されています。中堅メンバーは生産技術系から、若手は初めから我々の組織に配属されたメンバーとなります。

国部:
統合された二社間で現場改善の考え方・進め方に違いは感じますか?

古室:
そうですね、私は日立化成(株)出身ですが、先輩方は歴代IEの大切さを理解し、後進へ伝え、標準時間管理に取り組んできた背景があります。一方昭和電工(株)はTPM活動をメインに取り組んできた歴史を持っています。合併後に旧昭和電工(株)の事業所に伺った折には、IEで改善できる部分を多く秘めている印象は持っていました。現在は、旧昭和電工(株)の事業所に関するIEテーマも徐々に広がりを見せています。

国部:
旧日立化成(株)の事業所にTPM手法を取り入れる動きもあるのですか?

古室:
旧日立化成(株)でもかつてTPM手法を取り入れていたため、一部にはTPMの考え方や手法が継続しているとは思います。旧昭和電工(株)メンバーにとってIE手法は少し新鮮な感触もあるかもしれませんね。

〜 1/4 page 〜

ページトップへ戻る