大和グラビヤ インタビュー2:“管理するものづくり”からの脱却!~自工程完結とお客様への貢献を目指して~

大和グラビヤ株式会社 南アルプス工場 工場長 小島 貴樹 様に、
「生産革新プロフェッショナルコース」受講の背景やご活用についてお伺いしました。

(※以降敬称略、所属・役職は2023年1月17日時点)

“管理するものづくり”からの脱却!~自工程完結とお客様への貢献を目指して~

国部:
小島さんの現在のお立場・役割についても教えてください。

小島:
2022年8月、弊社3工場のうち一つの工場の長を拝命しました。品質管理出身の私にとって、品質や生産性の向上は「管理をすること」が大事だと思っていました。しかし現在、その「“管理するものづくり”からの脱却」を目指し取り組みを進めています。

国部:
「“管理するものづくり”からの脱却」ですか、非常に興味深いキーワードをいただきました。どのように進めているのですか?

小島:
工場の生産メンバーにも弊社のMVV(MISSION、VISION、VALUE)すなわち会社の目的を周知し、この指針を中心に生産活動を行うことでお客様に貢献しよう、その結果として弊社が発展するという事を本質として、品質や生産性の向上を目指そうと訴えかけています。それによって人の成長を促し、権限移譲を図り、従業員エンゲージメントが高まるよう注力しています。

国部:
素晴らしい方向付けですね。

小島:
顧客満足に寄与する方策を打ち出すため、人員配置の検討や、今後の人手不足も視野に入れた革新的な加工方法や機材の導入、自動化など、他の工場長と共に模索しながら生産活動を行っています。

国部:
どのような課題感を背景に、今の取り組みを始めたのですか?

小島:
これまでも、製造業としてロスやクレームの低減を目指す活動を続けてきました。改善のQC活動や発表会を行うことで、工場一丸となり小さな改善から大きな改善まで成果を挙げてきました。
ここで一つの転換期としまして、7年前に多くの従業員が書籍『トヨタの自工程完結』を読み、それまで品質管理主導で行ってきたロス低減やクレーム対応を、全工程自部署で徹底的に調査し対応する体制に変わり、各部門で品質を向上させる活動に変化し、こちらも成果を出してきました。

国部:
顕著な成果に加え、さらなる前進を目指したのですね。

小島:
確かにこれらの活動により各部門も成長を遂げたのですが、時を経るごとに若干成果の頭打ち傾向が見られました。また、自工程完結の取り組みにより、部門間のつながりが分断してしまったような印象もありました。そこで他のアプローチの必要性も感じるようになりました。

国部:
そこで新たなアクションを起こされたのですね。

小島:
生産現場にいますと、どうしても工場内に心を配るため内向きの活動が多くなります。そこで、もっと外部に目線をやり、DXや自動化の設備も部門を横断的に導入していくべきではないか、こうした視点もキーワードとして挙がり、外部との接点機会を得るべく、お客様やメーカー、協力先を訪問するようになりました。

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