日清紡ブレーキインタビューその6|社内で進めるIE講習の内容とは?
2018年度生産革新プロフェッショナルコース受講者 日清紡ブレーキ 河邉様に日本能率協会 松澤がインタビューしました。
社内で進めるIE講習の内容とは?
河邊
先日2018年度の事務局の伊藤さんと話した際、IEという技術は少し古くなり今の時代にそぐわないのではないか、という考え方が話題になりました。
確かにそのような側面はあるかもしれません。ただ物は言いようで、私は「古典」である、と捉えています。
ものづくりの現場は、時代が変わっても人と機械が働いて工場を動かしているという根本は変わっていません。
だから、IEの基礎的な技術や考え方を知ったうえで最新の技術をどう取り入れていくのかが大切だと思います。
例えば現場の現状分析をする際、タイムスタディー等の観測手法を学習しました。今の時代ならセンサーや画像認識などが発達していますので、これらを活用すれば作業そのものはかなり効率化できるのはないでしょうか。
本当に工数をかけたいのは改善案を考案し、実行するところでしょう。
また、現状分析は1回限りではありません。改善を実行したあとにも効果測定の意味を込めてやる必要が出てきます。
また改善も積み重ねですので、タイムスタディーは繰り返し行われることになります。
そうなってくると、その都度工数をかけた手法を取るわけにはいきません。
そこで、センサーや無線技術、IoTの活躍に期待しているのです。一方、改善案の考案や実行は結局のところ、人がやるしかありません。
実は社内でIEの講習をやろうと考えています。
4月の半ば、ちょうど新学期が始まったころにスタートし、座学で5回ぐらいの講義を予定しています。できるだけ多く演習課題も取り入れたいと思っています。
IEは全体でかなりのボリュームがありますから、弊社に合っているものをピックアップする形になります。受講生は現場の若手を中心に募集し、僭越ながら私が講師をさせていただきます。
講義が終わったあとに、卒業研究のような実践の場を設けたいと考えています。
現場の課題を持ち込み、IEの手法を取り入れてどれだけ改善できたのか、発表してもらいます。
軌道に乗れば今後も継続し、年に1、2回開催できれば良いのですが。
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